営業戦略における目標設定の立て方|方法とポイントを解説

売上向上やスキルの成長を目指すには、目標設定が必須です。適切な目標設定を行うことには、ビジネスにおけるたくさんのメリットが期待できます。では、ビジネスにおける目標設定には具体的にどのようなメリットがあり、そのメリットを受けるためにはどのように目標設定を行えば良いのでしょうか。

今回は、目標設定の重要性やメリット、方法などについて解説していきます。

目次

目標設定が重要な理由

そもそも、ビジネスで目標設定が重要視されるのはなぜなのでしょうか。その理由について見ていきます。

理由1 正しい方向に向かって行動するため

目標は、業務を行う上での道標です。目標を定めておけば、社員はその目標に向かって具体的な行動を行うことができます。
もし目標がなければ、どう行動していいかわからなくなったり間違った方向に業務を進めてしまったりと、業務が進むべき方向へ円滑に進行しません。
ゴールとなる目標が設定されていることで、社員は無駄な業務や間違った業務を行うことなく、正しい方向に向かって効率的に業務を進めることができます。

理由2 モチベーションの向上・維持

目標が設定されていない環境では、社員のモチベーションは低下してしまいます。「どこを目指すか」という具体的なゴールがないと、努力をしても先が見えず、さらに方向性も曖昧になります。そんな中で高いモチベーションを維持し続けることはできません。
目標を設定しておけば、社員はその目標をゴールに見据え、モチベーションを維持しながら業務に臨むことができます。この目標を、少し頑張ることで実現可能な内容にしておくと、モチベーション向上も期待できます。

目標設定を行うメリット

目標設定は、社員の行動や気持ちにも変化を与えます。ここでは、目標設定を行うことによるメリットを3つ挙げていきます。

メリット1 能動的に動けるようになる

目標設定により進むべき方向性が明らかになれば、行うべき業務の道筋も明確になり、社員は自分の頭で考え能動的に動けるようになります。決断もしやすくなるため、何をしていいかわからず指示待ちになってしまう状況も打破しやすくなるでしょう。
能動的に動ける環境は、個々の社員の個性を生かし、斬新な発案にも繋がります。

メリット2 時間を有効活用できる

何に向かって業務を行っているのか曖昧な状態では、何を行えばいいか判断しにくく、また何をもとに進捗を管理すればいいのかもわかりません。
明確な目標があれば、行うべき業務も明確になります。目標達成に向けた業務のスケジュールも立てやすく、時間を有効活用することが可能です。
また、目標を基軸にすれば業務の進捗管理もしやすくなり、上司は効果的な見直しやアドバイスを行えます。

メリット3 社員のモチベーションを保てる

前章でも述べたように、社員のモチベーションを維持できることは、目標設定の大きなメリットです。個人目標は各社員のモチベーションを高め、組織目標は社員同士の結束力を高めます。
モチベーションは業務の質や効率に直結する要素です社員のモチベーションを維持・向上させるには、次章でご紹介するコツを踏まえた目標設定が求められます。

目標設定を行う際のコツ

目標設定は、組織目標に基づいてさえいれば、なんとなく行っていいというものではありません。適切でない目標は、社員のモチベーションを低下させてしまう恐れもあります。
ここからは、目標設定を行う際に意識したいコツを4つご紹介します。

コツ1 明確・定量的な目標設定

目標は、明確で定量的な数字で設定する必要があります。具体的な数字は、達成のための行動が取りやすく、また継続して管理することで成長の度合いを測ることもできるためです。
気をつけたいのは、曖昧な言葉を目標に取り入れてしまうこと。数字を挙げずに「〇〇を最大化」「〇〇を改善」などという目標を設定してしまうと、社員はモチベーションを維持しにくく、上司の評価もしにくくなります。

コツ2 達成可能な目標を設定する

目標は、努力すれば達成可能な内容を設定しましょう。数字で言うなら、前期の120%程度を目指すのが妥当でしょう。努力することで達成できる目標は、社員のモチベーションアップに繋がります。
一方、実現不能な目標はモチベーションを低下させるため、高すぎる目標設定は避けましょう。

コツ3 目標達成までのプロセスも重視する

目標設定では、ただゴールとなる目標だけを見るのではなく、そのプロセスも重視することが大切です。
せっかく目標を設定しても、適切な行動をせず目標を達成できなければ意味がありません。目標を設定したら、次に目標達成のための行動を設計し、動き出すようにしてください。
また、目標達成までのプロセスにおいては、自身での定期的な見直しや上司による確認も受け、必要な場合には軌道修正を行うようにしましょう。

コツ4 目標は自分で決める

モチベーションを維持して目標へ向け行動するには、その目標が自分で決めたものである必要があります。自分で決めた目標であれば、ある程度の根拠や自信にもとづくため、ポジティブに目標達成へ取り組むことができます。
一方、人に決められた目標では、勝手に決められた目標というネガティブな意識が起き、モチベーションは維持しにくくなります。
目標は各社員が自分で決め、その内容を上司が確認するようにしてください。

目標設定の方法

既存のフレームワークに沿って行うことで、目標設定の精度は上がります。目標設定に使える方法として、3つのフレームワークをご紹介しましょう。

1 ベーシック法

ベーシック法は、目標設定において最も基本的なフレームワークです。以下の4ステップで目標を設定していきます。

①目標項目の設定
「何を達成するか(〇〇の強化、改善、解消、維持、継続、開発など)」を設定する。

②達成基準の設定
具体的なゴールを数値や状態で設定する。

③期限の設定
「いつまでに達成するか」という具体的期限を設定する。

④達成計画の立案
「どうやって達成するか」という目標達成までのプロセスを計画にまとめる。

ベーシック法は取り入れやすい目標設定方法ですが、各プロセスを具体的に決定することが大切です。

2 ベンチマーク法

ベンチマークとは、指標のことです。ベンチマーク法では、ライバルをベンチマークとして設定し、目標を決める方法です。
ベンチマーク法では、以下の4ステップで目標設定を行います。

①ターゲティング
目標として達成可能なライバルをターゲットとして据える。

②情報収集、分析
情報を収集・分析し、自分とライバルそれぞれのレベル、およびその差と理由を把握する。

③目標設定
ライバルに追いつくための目標と計画を設定する。

④実施、検証、改善
計画実行後、検証や改善を重ねる。

ベンチマークに適したライバル、企業がある場合や競争意識が強い人には、ベンチマーク法による目標設定が効果的です。

3 SMART法

SMART法は、下記の5つの要素をポイントに目標設定を行う方法です。

・Specific:具体的な
・Measurable:測定可能な
・Achievable:達成可能な
・Result-based:成果に基づく
・Time-line:期限がある

これらの要素は、効果的な目標設定に欠かせません。どれかひとつでも欠けてしまうと、目標は曖昧になってしまい、目標設定の効果を低下させてしまいます。

まとめ

目標設定は、各社員が仕事を前向きにかつ積極的に進めていくために必要なものです。社員のモチベーション向上を目指すなら、まずは目標の導入や目標、目標の立て方の見直しを検討してみてください。

また、目標管理の一環として活用できる手段に、セールスイネーブルメントツールがあります。
セールスイネーブルメントツールでは、各取り組みの成果を分析し、その貢献度を視覚化することが可能です。取り組みの成果が数字で確認できれば、目標管理や評価もしやすくなります。
他にも多様な機能を搭載するセールスイネーブルメントツールは、営業業務をサポートします。ツールによって業務が効率化されれば、実務負担が減り、社員は目標に向けた業務に集中できるでしょう。

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