ソリューション営業とは|顧客の潜在ニーズを引き出す提案型営業を解説

ソリューション営業は、顧客を主体とした提案型営業のことです。営業スタイルは時代によって変化しますが、手に入れられる情報が多すぎる今、ソリューション営業によって最適な提案をすることが重要視されています。

この記事ではソリューション営業が注目される理由や、ソリューション営業に必要なスキル、具体的な実行ステップをお伝えしましょう。ソリューション営業に興味を持っているのなら、ぜひ参考にしてください。

目次

ソリューション営業とは

ソリューション営業とは顧客との対話の中で顧客が抱える課題やニーズを理解し、その課題が解決可能な自社の商品を提案する営業手法のことです。その他の営業と違って営業担当ではなく、顧客が主体であるという特徴があります。

顧客の抱える課題や潜在的なニーズを掘り起こし、顧客から自社の商品やサービスに興味を持ってもらえるようにアプローチします。

ソリューション営業が注目されている理由

営業資料は最強の武器

営業手法は時代によって変化するものですが、現在ソリューション営業が注目されている理由には、次のようなものがあります。

理由1 顧客が自分で情報を得られるようになった

営業担当からの営業を受けなくては必要な情報が得られなかった時代は終わり、インターネットが普及した今では、顧客は自分で情報を手に入れられます。

つまり、顧客は情報を求めるという目的のために営業担当の話を聞く必要がなくなったと言えるでしょう。

理由2 多過ぎる情報によって判断が難しくなった

先ほどお伝えしたように顧客はインターネットを使えば、導入を検討しているサービスや商品についての知識が簡単に手に入ります。しかし、インターネットにはさまざまな情報が溢れており、多過ぎる情報の中から自分に必要な情報や最適な商品が見つけられないことも珍しくありません。

優れた商品はすぐに模倣されてしまうので、短期間のうちにいくつもの似たサービスや商品が流通します。そのような状態では「自社に最適なもの」を選ぶこと自体が難しいのです。

理由3 顕在化したニーズに応えるだけでは生き残れない

多くの情報、多くの似たようなサービスや商品がある中で、ニーズが顕在化している顧客に営業をするだけでは、期待するような成果が得られなくなってしまいます。

顧客の潜在的なニーズにアプローチ出来るソリューション営業が重要視されることは、必然だと言えるでしょう。

「ソリューション営業」と「その他の営業スタイル」の違い

ソリューション営業は新しい営業スタイルとして浸透を続けていますが、これまで代表的な営業スタイルには「飛び込み営業」や「ルート営業」があります。

飛び込み営業は新規顧客を得るためにアポイントメント無しで顧客を訪問して営業をかけるスタイルで、ルート営業は既存の顧客に対して営業を継続したり、別の提案をしたりするスタイルの営業活動を行います。これらはどちらも、顧客に対して自社からアプローチをかけるプッシュ型営業です。

プッシュ型営業が顧客に商品を売り込む営業であるのに対し、ソリューション営業は顧客から自発的に動いてもらうプル型営業です。具体的には、セミナーの開催やWebサイトなどを使って情報を発信し、顧客が自ら動いてくれるのを待つのです。

ソリューション営業に必要なスキル

ソリューション営業に必要なスキルは、その他の営業スタイルで求められるものと異なります。ここでは、ソリューション営業に必要なスキルをまとめました。

1 顧客から情報を引き出すヒアリング力

ソリューション営業には、会話の中で顧客の潜在的なニーズを引き出すための高いヒアリング力が必要です。顧客が話したこと以外にも、そのような話をする背景や経緯にも目を向けることを忘れずに、必要な情報を集め、提案につなげていくのです。

2 顧客の潜在的なニーズを探る分析力

潜在的なニーズとは、顧客が口にしないだけでなく顧客自身も気がついていないニーズのことを指しています。ソリューション営業をする営業担当は、顧客の立場に立って状況を分析し、仮説を立てて顧客の潜在的なニーズを掘り起こす作業を行うのです。

「お客様の立場で考えると、どんなサービスや商品に魅力を感じるか」を考えて行動出来るスキルが求められます。

3 顧客と良い関係を築く力

そもそも顧客との信頼関係が築けていない状態では、ヒアリングが思うように進みません。顧客が自ら動いてくれるのを待つソリューション営業では、より顧客と密な関係を築く必要があるでしょう。

そのため、状況を把握して顧客との距離を縮め、信頼を獲得してく力も必要です。

ソリューション営業の実行ステップ

ソリューション営業はその他の営業スタイルとは、違ったステップを踏む必要があります。ここから、ソリューション営業の実行ステップについて説明しましょう。

STEP1 商談前に顧客を分析する

このステップはその他の営業でも実施するべきものですが、商談前に顧客についての情報を分析しておきます。具体的には、企業規模、事業内容、代表者名、強み、特徴、ライバル社の存在などを把握しましょう。

また、企業の情報だけでなく、その業界についても調べます。業界の動向や最新情報とともに、自社の商品が導入された企業が同じ業界にいるかも確認してください。この段階で顧客が抱える課題が見えてくれば、精度の高い提案が出来るでしょう。

STEP2 商談にてヒアリングを行う

ソリューション営業のコアとも言えるヒアリングはじっくり時間をかけるべきです。一度ではなく複数回に分けて徹底的に顧客をヒアリングしながら信頼関係を築きましょう。

顧客から顕在的なニーズを伝えられることも多いですが、顧客自身が気が付いていない潜在的なニーズについても探っていきます。商談前の仮説が正しかったのかを検証し、誤りがあれば見直してください。

ヒアリングではライバル社や業界的全体の動向を踏まえた上で「競合他社が抱えている課題は〇〇のようですが・・」「業界全体で〇〇の課題に取り組みが必要になっていますが・・」などの質問で顧客の潜在的なニーズを引き出しましょう。

STEP3 顧客に最適な提案をする

ヒアリングによって顕在的・潜在的な顧客のニーズを理解したら、顧客の抱える課題を解決可能な自社の商品を提案します。

ただ商品をアピールするだけでなく「商品を導入することでどう課題が解決されるのか」を分かりやすく伝えましょう。同業他社の導入事例があれば活用すると良いです。

ここまでのステップで顧客の課題とニーズが理解出来ているはずなので、その結果を使った提案が出来るようにしてください。提案はあくまで顧客が主体のものでなくてはいけません。

STEP4 成約に向けてのクロージング

商談相手が決裁者であれば具体的な成約の手順に進み、そうでなかった場合は、商談の回答に期限を設けてクロージングします。商談の時間をもらったお礼の連絡やアフターフォローも行いましょう。

もし成約に至らなかった際は、可能な限り理由を確認し、次の営業に活かしてください。

まとめ

ソリューション営業の基本的な知識とともに、ソリューション営業が注目されている理由や実行ステップを紹介しました。ソリューション営業では顧客の抱える課題や潜在的なニーズを掘り起こして、顧客に最適な提案を行います。その他の営業手法よりも顧客との距離が近く、より強い信頼関係が必要でしょう。

ソリューション営業を導入したいと考えているのなら、顧客情報が管理でき、顧客ごとに最適なアプローチタイミングが分かる営業ツールやセールスイネーブルメントツールの活用が便利です。便利なサポートツールを活用して、質の高い営業活動が行えるようにしてください。

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