失注には原因がある!失注分析が必要な理由と分析方法を解説

営業活動を行っていれば、営業の成功事例である成約とは別に、成約に至らなかった失注も存在します。失注は営業担当のモチベーションを下げてしまうものですが、実際には失注から学べることは多く、営業活動の改善に役立つものなのです。

この記事では失注に至る主な原因や改善点を見つけるために行われる失注分析の方法をお伝えしましょう。失注を活かせるようになりたいと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

目次

失注分析とは

失注はさまざまな原因によって発生します。具体的な失注の例は次のようなものです。

・決裁者の承認が得られなかった
・商品が顧客にとって予算オーバーだった
・顧客の企業の業績が何らかの影響で落ち込んでしまった
・顧客が競合の商品の購入を決めてしまった

失注分析とは、文字通り失注の原因を探る目的を持って行う分析作業です。「なぜ成約に至らなかったのか」を明確にするために実施します。

失注分析を行えば「〇〇といった理由で成約に至らなかった」とに変えられるでしょう。

失注分析が必要な理由

失注分析が営業活動に必要な理由について説明しましょう。失注をそのままにしてしまうことのデメリットを知り、失注が活かせる営業担当になってください。

理由1 同じ失注を繰り返さない

失注分析を行えば、なぜ商談が失注に至ったのかが分かるため、同じような原因による失注を防げるようになります。もちろん顧客の反応は企業によって変わることから「確実に失注を防げる」とは言えませんが、原因に対して有効なアプローチを考えておけば、失注割合を減らす効果が得られるでしょう。

例えば、顧客の予算オーバーで失注に至ったのなら、顧客の予算を確認した上で予算内で収まる商品を提案するなど、失注から学んだポイントを実践出来るようになります。商品の問題点が浮き彫りになった場合には、商品自体を改善するという手段もあります。

理由2 失注パターンを知って営業活動を効率化する

失注分析を続けると次第に「失注しやすいパターン」が見えてきます。「失注パターン」が明確になれば、営業活動を行っている中で、顧客が「失注パターン」に当てはまると感じた場合、それ以上の営業を控えるという手もあるでしょう。

その分、成約確率の高い案件に時間をかけられるようになり、営業活動を効率化出来るのです。

失注する主な原因

失注の代表的な原因には次のようなものがあります。今まで失注分析をしていないのであれば、思い浮かぶ失注の原因は何かを考えてみましょう。

原因1 商品に問題点がある

商品の機能面や価格に問題があり、成約に至らないケースです。こちらの場合は根本的な商品の見直しが必要になるでしょう。なぜなら、顧客は競合と自社の商品を比較し、より優れた商品を購入したいと考えているためです。

具体的な商品の問題の例
・購入コストやランニングコストが高過ぎる
・不要な機能が多い、または必要な機能が不足している
・使いこなすのが難しい(操作方法が複雑)
・納期が遅い、または納期が不明確

原因2 商品の魅力を使えきれていない

魅力的な商品を提案していても、その内容が顧客に伝わらなければ成約にはつながりません。特に機能が多かったり、複雑な商品を扱っていたりする場合には、専門的な知識を持っていない相手にも伝わりやすい提案をしてください。

また、商品を購入することで企業が得られるメリットは可能な限り具体的な表現を使い、商品購入後の効果が相手にしっかりイメージ出来るようにしましょう。競合商品との比較表などを作り、競合よりも自社商品が長けている部分をアピールするなどの方法もあります。

原因3 提案する企業を間違えている

営業先選びが間違っているパターンです。そもそも商品を必要としていない相手に営業活動をしても、成約に至ることはありません。この場合、営業リストの見直しが必要になるでしょう。

原因4 決裁者にアプローチ出来ていない

営業活動は決裁権を持つ相手にアプローチをしなければ、成約につながりにくくなります。そのため商談相手が決裁権を持っているのかを見定める必要があるのです。

決裁権を持つ人物を見極めるためには、営業先の企業サイトなどを事前に確認し、組織構成を理解しておくと良いでしょう。

原因5 価格や納期が明確に提示されていない

価格や納期が分かりにくく、明確な説明がない状態は顧客にとって大きな不安要素になります。商品の価格は購入コスト、ランニングコスト、オプションに必要なコストなども計算して、はっきりと伝えましょう。納期についても「成約後1週間以内」「受注後3日以内」など日付を用いて明らかにします。

顧客が感じる不安要素は、可能な限り商談時に取り除かなくてはいません。

原因6 導入事例が活かせていない

すでに自社の商品を購入している企業の事例を利用すれば、顧客により分かりやすく商品購入後の効果を伝えられます。

導入事例は企業により似た環境の企業を利用するべきなので、導入事例を活用可能な情報として日々蓄積しておく必要があるでしょう。

失注分析の方法

失注分析の方法には次の3つに分かれます。複数の失注分析を実施することで、より精度の高い結果が手に入れられるでしょう。

方法1 営業担当を分析する

営業担当ごとの失注要因の傾向を掴み、一人ひとりに合わせた対策を考えていきます。

具体的には「商品の魅力を伝えきれていない」「競合に負ける失注が多い」などの原因を探り、その都度必要な指導を行っていくのです。営業担当個人ではなくチームや部門単位で失注分析を行う方法もあります。

方法2 営業プロセスを分析する

営業プロセスは「アポイント」「初回商談」「ヒアリング」「クロージング」などのフェーズに分かれますが、どのフェーズで失注したのかを分析します。

そもそもアポイントが取れていないのか、ヒアリング後に断られているのかなどを知ることで、営業プロセスの改善点が見えてくるでしょう。

営業担当の分析と同時に行えば、どのフェーズで何の問題が発生しているのかが分かりやすくなります。

方法3 競合を分析する

競合を理由に失注してしまった場合は、競合の商品の機能面や価格などを自社商品と比較し、なぜ自社商品が選ばれなかったのかを分析します。何度も同じ競合に負けてしまうのであれば、競合商品との差別化を考えるべきでしょう。

競合分析は営業ではなくマーケティングの業務だと考える方もいますが、失注をきっかけにした分析によって競合分析を始めたケースも存在します。競合の商品の強みを理解しておけば、商談時の切り口を変えることも出来るでしょう。

失注分析に役立つツール

失注分析は営業活動で重要な役割を持っていることをお伝えしましたが、失注分析によってコア業務に支障が出てはいけません。効率良く短時間で失注分析を実施するためには、ツールの活用をおすすめします。具体的には、SFAやCRM、セールスイネーブルメントツールなどの営業活動をサポートするツールです。

ツールに搭載されている機能の代表例は次のようなものです。

・営業活動の可視化
・タスク管理
・商談管理
・営業リストの作成
・顧客情報管理

これらの機能を活用すれば、精度の高い失注分析が効率良く行えるでしょう。

まとめ

失注分析は同じような失注を繰り返さず、営業活動を効率化させるために有効な手段です。営業活動をサポートするツールも活用し、失注分析を行うことで成約率を高めましょう。失注分析の内容や結果を共有することで、営業担当個人だけでなく営業部門全体の成約率向上も期待出来ます。

 

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