テレアポ前のターゲット企業キーパーソンの探し方|BtoB営業版

BtoBの営業活動では担当者がどんなに自社の商品を気に入ってくれたとしても、受注につながらないことがあります。なぜなら最終決定権を持っているのは決裁者であり、担当者の考えよりも決裁者の考えや意思が優先される場合が多いためです。特にテレアポではキーパーソンからアポイントが取れるかどうかが成約率に大きく影響します。テレアポ営業前にターゲット企業の決裁者であるキーマンが分かれば、初めから直接キーパーソンと商談が出来るでしょう。

しかしキーパーソンの探り方にはコツがあり、その方法が分からなけばキーパーソンを見つけられません。この記事ではターゲット企業のキーパーソンの探し方を具体的に紹介しましょう。テレアポでのBtoB営業が上手くいかないと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

目次

キーマンとは

冒頭でもお伝えしたように、BtoB営業で言う「ターゲット企業のキーパーソン」とは決裁権を持った決裁者のことを指しており、商品購入やサービス導入の最終判断を下す権限を持っています。キーパーソンの数や役職は企業の規模によって異なり、規模の小さい企業では社長がキーパーソンである場合が多いでしょう。

規模の大きな会社になると決裁者は複数設定され、10万円までの決裁権は課長、100万円までの決裁権は部長など金額によって決裁権が分かれることが一般的になっています。

決裁に必要な金額ごとにキーパーソンを変えることで、少額の商品は担当課内やチーム内で決裁を完結させ、スムーズに導入が進められるようにしているのです。

また、企業規模が大きくなるほど担当者からキーマンまでの距離が遠くなり、直接キーパーソンに商談をする機会が得にくくなります。

キーパーソンにアポイントが取れない場合のデメリット

担当者との商談が上手く進んでも、営業担当がキーパーソンに会う機会がない限り、キーパーソンは担当者から手に入れた営業資料や又聞きによって商品の導入を判断します。もちろん、担当者の希望や意見によって成約につながる可能性もありますが、営業担当が直接キーパーソンと商談の機会を得た方が商品の魅力を相手に伝えやすいでしょう。

テレアポの際にアポイントが取れた相手がキーパーソンでなかった場合、それからのやり取りは同じ担当者が窓口になることが多いため、テレアポで「誰にアポイントを取るか」は商談の成約を左右する重要なポイントになるのです。

キーパーソンと商談の機会が得られるかは、テレアポに限らずBtoBの営業担当が注力する事柄だと言えるでしょう。

キーマン探しの事前準備

実際にキーマンを探す前に、まず考えておくべきことがあります。ここではキーパーソン探しの前の準備についてまとめました。

準備1 自社の商品の特性からターゲット部署を考える

先ほどもお伝えしたように、ターゲットの企業規模が大きい場合は特に、部署ごとにキーパーソンが設定されていることが多いです。まずは自社の商品やサービスの導入先となるターゲット部署を考えておきましょう。

具体的には、人材系のサービスであれば人事部、営業系のサービスであれば営業部、アクセス解析などのツールであればマーケティング部などがその例で、企業によってはキーパーソンが複数の部署の決裁権を持っているパターンもあります。他の部署のキーパーソンにアプローチをしても期待する効果は得られないため、事前にターゲット部署を決めておいてください。

準備2 企業規模や組織構成からキーパーソンの役職を考える

企業によってキーパーソンの役職は変わってきます。具体的には社員数1000人以上の上場企業でキーパーソンを探したいと考えた時にはターゲット部署の選定や、ターゲット部署内のキーパーソン探しが必要ですが、社員数30名の中小企業では社長が全ての部署のキーパーソンであることが多いです。また、一族経営の企業では社長と同じ名字の方がキーパーソンである場合も多いでしょう。

キーパーソンの探し方

テレアポでキーパーソンからアポイントが取得出来れば、決裁権を持っている相手に直接アプローチが出来るようになります。ここからは、テレアポを行う前にターゲット企業のキーパーソンを探る方法を3つ紹介しましょう。

探し方1 インターネットを使用する

インターネットを使用してキーパーソンを探す方法は最も取り組みやすいキーマンの探し方だと言えます。短時間で調査を進められるため、複数の企業のキーパーソン探しもサクサクと行えるでしょう。インターネットを使ったキーパーソン探しの具体的な方法を説明します。

①会社概要または組織図を確認する

企業の公式サイトにある会社概要には、役員名や社員名に役職がついていることが多く、ターゲット部署の部長や課長の名前が確認出来ます。

組織図が掲載されていれば、よりキーパーソンが探りやすいでしょう。

②人事異動情報を確認する

先ほどと同じく企業の公式サイトでは定期的に人事異動情報が掲載されている場合もあり、旧役職だけでなく現役職も確認出来ます。ターゲットの部署で人事異動がなければ活用出来ないものの、調べてみる価値はあるでしょう。

少し手間はかかりますが、最新の情報だけでなく過去の人事異動情報も一定期間掲載されているため、ターゲットの部署で人事異動が行われていないかを確認してください。

③有価証券報告書を確認する

上場企業であれば有価証券報告書から役員の業務内容を調べることも出来ます。ターゲットの部署の責任者が見つかる場合もあるでしょう。

企業の公式サイトはもちろん、金融商品取引法に基づく有価証券報告書の開示書類に関する電子開示システムであるEDINETでも検索可能です。

③検索エンジンを使う

新商品情報やイベント開催情報など多くの情報をインターネットで発信している企業の場合、検索エンジンを活用してキーマンを探ることも可能です。具体的には「ターゲット企業名 ターゲット部署名 役職」のように入力すれば、キーパーソンが関係しているプロジェクト情報、イベント情報、セミナー情報、インタビュー記事などが見つけられるでしょう。

検索方法は他にも「ターゲット企業名 ターゲット部署名 マネジャー」「ターゲット部署の代表製品名 セミナー」など複数のキーワードを使用してみると良いです。

探し方2 雑誌を確認する

ターゲット企業の業界誌にキーパーソンの情報が掲載されている場合もあります。業界誌はインターネットで検索したものよりも多くの情報が手に入ることも珍しくないため、確認しておきましょう。

探し方3 顧客から教えてもらう

テレアポで電話した相手がキーパーソンでなかった時に、相手を不快にさせないように顧客から直接キーパーソンを探ると言う方法もあります。

この方法は他のキーパーソンの探し方に比べて難易度が高いと言えますが、必ず正しい情報が手に入るでしょう。単刀直入にキーパーソンの氏名や役職を聞くのではなく、決裁の流れや担当部署を確認するなどの方向から話を進めていくと良いです。

まとめ

テレアポでキーパーソンにアポイントが取れるかどうかは、商談が成約につながるかを左右する重要なポイントであると言えます。この記事ではキーパーソンの探り方を具体的に説明しましたが、どの方法もテレアポ前の事前調査が欠かせないと言えるでしょう。初めは難しいと感じるキーパーソン探しも回数と経験を重ねていくうちに「キーパーソンを見つけるスキル」が身につきます。担当者止まりの営業活動ではなく、キーパーソンにアプローチ出来る営業が出来れば、効率良く成約が手に入るようになるでしょう。

また、テレアポやその事前準備で得られた顧客の情報は、セールスイネーブルメントツールなどの営業活動を支援するツールで管理するといいでしょう。部署内での共有や、顧客との対応履歴管理ができれば、その後のアプローチに困ることはないでしょう。テレアポの精度を上げることに併せて、便利なツールの導入も進められるといいでしょう。

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