これで差がつく!業務の「引き継ぎマニュアル」作成ポイントと進め方

企業では定期的に業務の担当者が変わるため、頻繁に業務の引き継ぎが行われています。業務の引き継ぎが円滑に進められなくては、担当者が変わるたびに業務そのもののの質が低下してしまうでしょう。

この記事では、スムーズに業務の引き継ぎを進めるためのポイントを解説します。業務の引き継ぎが上手く出来ていないと感じているのなら、ぜひ参考にしてください。

目次

業務引き継ぎが重要な理由

企業では業務ごとに担当者が決められており、通常その担当者は定期的に入れ替わるものです。業務の引き継ぎは、担当者が入れ替わった後も、問題なく業務が進められるようにするためにあります。一つの業務を何十年も同じ担当者に任せてしまうと、業務が属人化してしまう恐れもあるため、担当者の変更は組織にとって必要なことなのです。

しかし、後任者に必要な知識と技術が伝わらなければ、担当者がいなくなった後の業務に支障をきたし、その問題が発展して組織全体に大きな損害を与えてしまう恐れもあります。優れた業務の引き継ぎシステムが用意出来れば、簡単に人員配置の変更を行いやすくなり、企業の体制そのものを変えることが可能になるでしょう。

業務引き継ぎの具体的な手順

業務引き継ぎを行うには、必要な4つのステップがあります。全てのステップを理解し、工程に漏れのないようにしましょう。

ステップ1 引き継ぎする業務をリストアップしておく

業務は自分の頭に入っていると思わず、自分が担当している業務をリストアップします。まずは何を引き継ぐのかが分からなければ、引き継ぎを開始出来ません。

またリストアップの作業は一度に行わないようにして、数日の自分の業務を進めながらリスト化していくと、確認しながら業務が進められるため、漏れが発生しにくくなります。

些細な業務でも引き継ぎがされないことで不都合が生まれる場合があるため、引き継ぎに漏れのないようにしましょう。

ステップ2 引き継ぎスケジュールを決める

配置変更・退職のどちらの場合にも引き継ぎには必ず期限があります。与えられた期限の中で、どのような順番で引き継ぎを進めるのかを決めます。

なぜなら、業務の発生頻度によっては、引き継ぎのタイミングが引き継ぎの期間内に数回または一度しか用意できないこともあるためです。

重要なタイミングを逃さないためにも、しっかりとした引き継ぎスケジュールを用意してください。

多くの場合は自分の業務と並行して引き継ぎを行いますので、トラブル発生などを見越して余裕のあるスケジュールが組めると良いです。

また、あまりに無茶な引き継ぎ期間を組織から提案された場合には、期限の延長や引き継ぎする業務を省くなどの相談をするべきでしょう。

ステップ3 引き継ぎに必要な資料を用意する

円滑に引き継ぎを進めるためには、優れたマニュアルがあると良いです。

現在自分の業務にマニュアルが用意されていないのなら、マニュアル作成が出来ると良いでしょう。一度作ったマニュアルは後任者が引き継ぎを行う時にも使えます。

マニュアルを作成する時間が設けられない場合には、簡単なフローチャートのようなものでも構いません。

また、その業務に関わる担当者の連絡先を分かりやすいようにマニュアルやフローチャートなどに記載するか、連絡先一覧を作っておいてください。

実際に起こったトラブルをトラブルシューティングとして伝えるのも良いでしょう。

何を使ってどう伝えれば後任者に業務を理解してもらえるかを十分に考え、客観的な視点で資料の準備が出来るようにします。

ステップ4 引き継ぎをする

引き継ぎスケジュールを元に、後任者に引き継ぎを始めます。

用意したマニュアルなどの資料を渡すだけでなく、口頭で伝えるべき内容やポイントを理解してもらいましょう。

可能な限り、後任者にもメモを取ってもらいながら引き継ぎを進めます。

業務引き継ぎをスムーズに行うためのポイント

上記のようなステップを踏んで引き継ぎを進めても、上手く引き継ぎが出来ないと感じる方もいると思います。

ここからは、業務引き継ぎをスムーズに進めるためのポイントをお伝えしましょう。

ポイント1 丁寧な説明を心掛ける

自分自身は業務を行うために十分な知識を持っているため、つい同じ知識を持っている相手と会話をするように引き継ぎをしてしまう人がいますが、それでは後任者は業務に対して理解を深めることが出来ません。

「丁寧過ぎる」と感じるくらいの細かな部分まで伝えるようにしてください。相手はこの業務に対しての知識を今から得るということを忘れてはいけません。

ポイント2 一方的に説明して終わりにしない

同じ説明でも、説明を受けた相手が抱く疑問点は人それぞれです。時間がない時には特に、一方的に引き継ぎを進めたくなってしまうと思いますが、必ず後任者が疑問を抱えていないかを都度確認するようにします。

後任者は引き継ぎ時の説明を遮って質問がしにくいものですので、説明の合間に「質問はありますか?」と確認する習慣をつけると良いでしょう。

ポイント3 自分がいなくなった後の質問先を知らせる

後任者が業務を引き継いだ後に疑問点が生まれることもあります。自分がいなくなった後でも質問に答えられる環境であれば問題ないのですが、ほとんどの場合は自分は別の業務を担当し、そのような時間が用意できないものでしょう。

業務ごとに質問をするべき相手が変わると思いますので、その業務ごとに最適な質問先を伝えるようにしてください。

可能であれば、質問先の相手にも「後任者から質問が来るかもしれない」ことを連絡しておきます。

ポイント4 業務同士のつながりと結果を分かりやすくする

一つ一つの業務が何のために行われ、どの業務と影響しているのかを明確にします。

そうすれば、後任者に業務の全体像が伝わりやすくなり、業務をただの作業としてではなく、その目的と役割を理解した上で進められるようになるでしょう。

引き継ぎ後の行うべきケア

スケジュール通りに引き継ぎを進め、引き継ぎが完了した後には後任者に実施するべきケアがあります。引き継ぎが終わればお仕舞いではなく、このケアについても理解しておきましょう。

①業務を任せてみてから生まれた疑問に答える

実際に業務を始めてみてから、引き継ぎ段階では気づけなかった疑問が出てくることもあります。

引き継ぎ後には、一旦後任者に業務を全て任せた上で様子を見て、疑問点を募るような期間を設けられるのが理想的です。

②関係者への挨拶をする

いざ自分が業務から離れる時期が近づいてきたら、後任の担当者を業務関係者に紹介して自分が業務から離れることを伝えます。挨拶の方法には電話・メールの他に、直接出向く方法もあるでしょう。相手に合わせて挨拶の方法を変えてください。

実際に出向いて挨拶を行った場合にも、メールを使って後任者の連絡先や氏名などを相手に伝えると、引き継ぎによって業務関係者を困らせてしまうことを防げます。

後任者の名刺を渡したとしても、特によくメールのやりとりを行う相手には、後任者のアドレスをメールに添付して知らせると良いでしょう。

まとめ

業務引き継ぎの方法と、ポイントなどを説明いたしました。スムーズな引き継ぎを行うには、手順とポイントがあります。ここでご紹介した内容を参考に、業務に支障が出ないように引き継ぎを進められるようにしましょう。
また、業務を引き継ぐ際には、マニュアルがあると便利です。マニュアルがあれば後任者も理解がしやすくなります。これからマニュアルを準備する場合は、マニュアル作成ツールを利用するといいでしょう。マニュアル作成に特化した機能があるので、作成自体も時間がかからず、更新や共有も簡単に行えます。

ぜひ引き継ぎに合わせて自社に適したツールの導入も検討してみてください。

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