新しい働き方としてテレワークが浸透し、対面で営業を行うことが難しくなった今、オンライン商談に力を入れる企業が増えました。しかし、オンライン商談というこれまでとは違った営業方法に戸惑い、成果が上がりにくいと感じる方も多いようです。実際には、オンライン商談にはいくつものメリットがあり、成果を得るためのコツを知ることで、円滑に商談が進められるようになります。
この記事では導入事例を参考に、オンライン商談をうまく進めるための方法と必要なツールについて紹介しましょう。オンライン商談をこれから始める方、オンライン商談が期待通りに進まないという方は、ぜひ参考にしてください。
オンライン商談の導入事例
オンライン商談はすでに複数の企業で導入されているため、いくつもの成功事例があります。
ここでは特に代表的な導入事例を3つ紹介しましょう。
株式会社喜ばせ屋
喜ばせ屋は、イベントプロデュース・コンサルティング業・映像制作などを手掛けている会社です。
数多くのイベントの企画からブランディングまで幅広いサービスを展開しているのですが、遠方の顧客と打ち合わせの機会を確保しにくいという課題を抱えていたのです。
現在はオンライン商談の導入し、遠方の顧客とも出張費を抑えながら顧客と密なコミュニケーションが取れるようになりました。
人とのコミュニケーションを重要視している喜ばせ屋は、オンライン商談との相性が良かったと言えます。
(Calling導入事例 株式会社喜ばせ屋「”距離×対面”のハードルを解決!新しいコミュニケーションスタイルの実現」より)
株式会社フルスピード
フルスピードは、動画アドネットワークやアフィリエイトなどのインターネットマーケティング事業を展開するアドテクノロジー&マーケティングカンパニーです。
膨大な数の顧客を抱えているため営業1人が抱える顧客数が多く、対応に必要な工数が肥大化してしまっていました。
「お客様のために使える時間」を増やすことを目的としてオンライン商談を開始し、毎月100時間相当の時間コストを削減させることに成功しています。
オンライン商談を始めたことによって、会社がテーマとして掲げている「伴走力」が強化され、これまでに出来なかったサービスを実現させたのです。
(Calling「オンライン商談の活用事例や導入した企業の成功例を紹介」より)
株式会社RICOH
オフィス機器や光学機器の製造で知られているメーカーであるRICOHは、オンライン商談の導入によって成約数を約3倍にすることが出来ました。
RICOHではリードである無料利用ユーザーを数千単位で獲得していたものの、営業が行き届かないという状態でしたが、オンライン商談の導入によって限られた営業リソースを効率良く使い成約数を増やしたのです。
具体的には成約までに必要なリードタイムを半分にし、営業1人あたり1日10件の商談を実施することで、従来の対面営業では不可能だったパフォーマンスを実現しています。
(Calling「オンライン商談の活用事例や導入した企業の成功例を紹介」より)
事例から見えてくるオンライン商談の導入メリット
オンライン商談の導入事例から見えてくるメリットには、下記のようなものがあります。
・商談が効率化し成約率が向上する
・遠方の顧客とも密なコミュニケーションが取れる
・営業担当がコア業務に集中出来る
感染症予防のために浸透が進んだオンライン商談ですが、企業はそれ以外にも多くのメリットが得られると言えるでしょう。
オンライン商談を行う際のコツ
オンライン商談にはいくつものメリットがあることが分かりましたが、闇雲にオンライン商談を始めても期待する成果が得られないことがあります。
ここからは、オンライン商談を行う際のコツを紹介しましょう。
コツ1 商談前に自己紹介やアイスブレイクを入れる
オンライン商談は対面に比べて、顧客に親近感を持ってもらいにくいという課題があります。顧客に信頼してもらうためには、商談前に簡単な自己紹介やアイスブレイクを入れ、顧客との距離を縮めましょう。
ただし、顧客の中には「早く商談を始めてほしい」と考えている方もいるため、相手の状況を見ながら話を進める必要があります。
コツ2 見やすい画面・聞き取りやすい音声でオンライン商談を行う
営業担当が身だしなみに注意するように、オンライン商談も画面の見た目に気をつける必要があります。
薄暗い映像やゴチャゴチャした背景、声が聞き取りにくいような商談では、商談相手に悪い印象を与えてしまうでしょう。特にテレワークでオンライン商談をする場合には、背景に生活感のあるものが写り込まないようにしてください。
また、画面共有で資料の説明をする予定がある場合、商談開始前に余計なウィンドウは閉じ、デスクトップも整頓しておくようにします。
コツ3 商談は30分程度にする
オンライン商談は対面の商談に比べて相手の様子が感じ取りにくいため、相手が話に飽きていたり、疲れていたりすることに気がつきにくいです。
商談自体を30分程度に収まるようにし、可能な限り分かりやすく簡潔な説明をしましょう。対面の商談に慣れている営業担当でも、トークの台本を作るなどの工夫をする必要があります。
コツ4 資料送付やリマインドメールで事前準備をする
オンライン商談のアポイントメントが取れたら、事前に資料を送付して顧客に商談の概要を知ってもらうようにします。先に資料を確認することで顧客も事前に疑問点や気になる点がまとめまれ、スムーズに商談が進むようになるでしょう。
また、オンライン商談は訪問での商談に比べて軽く見られてしまう傾向があり、商談そのものが忘れられてしまうことも珍しくありません。そのため、商談当日にリマインドメールを送ったり、オンライン相談の日程はなるべく近い日時で設定したりするなどの対策を取ると良いです。
コツ5 リアクションの仕方や沈黙の取り方に注意する
オンライン商談では対面に比べて「場の空気」が伝わりにくく、想定外のことで商談相手に誤解を招くことがあります。例えば、普段通りの対応をしていたのに「反応が薄くて暗いイメージを持たれる」「怒っているような印象を持たれる」などです。
また、画面上でこちらの行動が見えないことがあるため、沈黙していると相手が不安に感じてしまう場合もあります。
オンライン商談で相手に悪い印象を与えないためには、頷き・笑顔・驚きを多少オーバーに表現し、沈黙時には「次の資料を用意しますので少々お待ちください」「データを確認してみますね」など沈黙の理由を説明するようにしましょう。
オンライン商談に欠かせないオンライン商談ツール
オンライン商談で期待する成果を得るためには、社内はもちろん商談相手にも使いやすいオンライン商談ツールを導入する必要があります。
実際には無料ツールでもオンライン商談は可能ですが、オンライン商談時に相手に多くの手間が必要であったり、接続不良が発生したりしてスムーズに商談が進められない場合は、商談内容に関係なく商談自体の印象が悪くなってしまいます。
テレワークが浸透した現在では多くのオンライン商談ツールが流通していますが、商談相手にかかる手間が最小限のツールを探すようにしてください。また、セキュリティ面にも注意する必要があるでしょう。
まとめ
オンライン商談を導入した企業の成功事例や、事例から分かるオンライン商談のメリットと成功のためのコツを紹介いたしました。
オンライン商談は営業活動を効率良く進めるために有効な手段です。オンライン商談を取り入れるのと同時に営業ツールやセールスイネーブルメントツールを活用すれば、より高い効果が得られます。自社に最適なツールを導入して、これからの時代に求められる新しい営業活動を進めましょう。