コールセンター業務に役立つマニュアルとは|作成方法・内容・ポイントを解説

多くの会社には、コールセンターが設置され、オペレーターが顧客からの電話対応を行っています。コールセンターのオペレーター業務は簡単なものではなく、知識やコツが必要です。オペレーター業務の知識やコツをまとめたマニュアルを整備しておくことで、多くのオペレーターが理想的な対応をできるようになります。

今回は、コールセンターのマニュアル作成と活用方法についてご紹介しましょう。

目次

コールセンターのマニュアルに入れた方がよい内容

コールセンター用のマニュアルに入れた方が良い内容としては、以下のような項目が挙げられます。

・会社概要
・ルール、社内規則
・ビジネスマナー
・業務に使うパソコンやツールの操作方法
・商品やサービス知識
・トークスクリプト

これらは、コールセンターで仕事を行う上で必ず必要となる知識です。マニュアルにまとめておくことで、従業員はスキルアップや疑問解決にマニュアルを有効活用できます。
それぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。

会社概要、理念

コールセンターのオペレーターは、会社概要についてすぐに答えられるようにしておかなくてはなりません。電話をかけてくる顧客から、本社の場所や社長の名前など、会社の概要について質問を受けることがあるためです。会社の設立年度や本社の住所、社長の名前、資本金などの会社概要は、聞かれた時にすぐに答えられるよう、マニュアルに記載しておきましょう。

また、マニュアルには会社の理念やビジョンについても記載しておく必要があります。顧客から会社の理念について質問を受けた時、すぐに返答できなければ、オペレーターだけでなく会社のイメージも損なってしまう恐れがあるためです。

会社概要、理念は素早く確認できるよう、マニュアル内で一覧にしておくと良いでしょう。

ルール、社内規則

ルールや社内規則も、コールセンターのマニュアルに記載しておきたい項目のひとつです。

コールセンターでは、顧客の個人情報や業務上の機密情報などを扱います。これらの情報は、ルールや規則に則って正しく取り扱わなければなりません。また、服装や就業時間などの基本的な規定についても、会社の一員として知っておく必要があります。

このようなルールや規則は重要な事項であり、いつでも見返せるようマニュアルに記載しておくべき項目です。

ビジネスマナー

直接顧客と対面するのではなく、電話越しに対応するコールセンター業務でも、ビジネスマナーは大切です。ビジネスマナーとしての、電話の出方や取り次ぎ方、敬語などがきちんとできていなければ、顧客はオペレーターにも会社にも不信感を抱いてしまいます。

マニュアルには、コールセンター業務における電話やメールのビジネスマナーを具体例を交えながら記載し、オペレーターのビジネスマナーを育てる必要があります。

業務に使うパソコンやツールの操作方法

コールセンター業務では、パソコンや専用ツール、アプリケーションなどを用いて業務を行います。パソコンやツールの操作方法が分からなければ、コールセンター業務はスムーズに進みません。

マニュアルには、業務で使用するパソコンやツール、アプリケーションの操作方法をわかりやすく記載しておきましょう。
機器トラブル時の対応や連絡先についても記載しておくと、円滑なトラブル対応が行えます。

商品・サービス知識

コールセンターには、商品やサービスの説明を求めて電話をかけてくる顧客が多数います。オペレーターは顧客に説明を行うため、商品や知識についてよく知り、理解しておかなくてはなりません。自社商品やサービスについて即答できなかったり、間違った内容を伝えてしまったりした場合にも、会社のイメージは損なわれてしまいます。

商品やサービスの詳細についてはマニュアルに記載し、必要に応じて更新して、常に最新の情報を確認できるようにしておきましょう。

トークスクリプト

トークスクリプトとは、台本のことです。コールセンターでは、より良い接客を効率的に行うため、トークスクリプトを元にした顧客対応を行います。トークスクリプトがあれば、対応をコールセンター内で統一することができ、まだ業務に慣れていないオペレーターもスムーズな電話対応が行えます。

トークスクリプトは、話し言葉で記載するのがおすすめです。話し言葉のトークスクリプトが用意されていれば、オペレーターはトークスクリプトを確認しながら、状況に応じた柔軟なトークを行いやすくなります。

コールセンターのトークスクリプト作成の手順

ここからは、コールセンターのトークスクリプト作成について、手順ごとに説明していきます。

手順1 ペルソナの設定と課題想定

トークスクリプト作成の第一手順は、ペルソナの設定です。ペルソナとは、商品やサービスの典型的な顧客像のことです。コールセンターに問い合わせをしてくる典型的な顧客モデルをペルソナとして設定し、リアルなトークスクリプト作成に役立てていきます。会社によって典型的な顧客モデルは異なるため、自社に合ったペルソナの設定を行いましょう。

ペルソナを設定したら、ペルソナが持つと想定される課題についても洗い出していきます。ペルソナの持つ課題は、トークスクリプトの内容に直結します。

手順2 トークスクリプトの作成

手順1で設定したペルソナと課題に応じたトークスクリプトを作成していきます。

作成時には、評価が高いオペレーターの優れたトークを参考にし、そのやり取りをスクリプトに落としていく方法が有効です。
トークスクリプトはあらゆる場面を想定して複数作成し、それぞれを話し言葉で記載します。

手順3 見やすくまとめる

トークスクリプトができたら、活用しやすい形にまとめていきます。

「製品の返品・交換に関するご相談ですか?」「製品の交換をご希望ですか?」などというように、イエスがノーで答えられるフローチャート式にまとめておけば、オペレーターは瞬時に正確な判断をしながら、トークスクリプトに沿った対応を行うことができます。

また、文章は短く簡潔になるよう心掛け、パッと見た時の全体的な見やすさにもこだわりましょう。

手順4 ロールプレイングでブラッシュアップを行う

トークスクリプトが完成したら、トークスクリプトを用いたロールプレイングを行い、内容をブラッシュアップしていきます。ロールプレイングを行うことで、オペレーターは実際の業務やトークスクリプトの活用をリアルに想定することができます。ロールプレイングの中で、トークスクリプトに改善すべき点が見つかることもあるでしょう。

ロールプレイングや実務の中で改善すべき点が見つかった場合には内容の見直しを行い、より良いトークスクリプトへと更新を行なっていきます。

マニュアルを上手に活用するコツ

マニュアルを上手に活用するためのコツを、3つご紹介します。

コツ1 完全にマニュアル通りの対応はしない

マニュアルを作成したからといって、完全にマニュアル(トークスクリプト)通りの対応をしていたのでは、顧客の信頼は得られません。顧客の問い合わせとの辻褄が合わないこともあるでしょう。

マニュアルのトークスクリプトはあくまで参考だと考えることが重要です。顧客一人一人に合った柔軟で臨機応変な対応を行うことが、オペレーターには求められます。

コツ2 使いやすいマニュアルに

マニュアルは、使いやすくなくてはうまく活用できません。特にコールセンターでは、電話対応をしながらマニュアルを確認するため、すぐに必要な情報を手に入られる使いやすさが大切です。

実際にオペレーターにマニュアルを使用してもらった上で使いやすさやマニュアルへのニーズを聞き、それをマニュアルに反映させると、オペレーターにとって本当に使いやすいマニュアルが作れます。

コツ3 マニュアルの更新を怠らない

マニュアルは、常に更新していかなければなりません。新しい製品やサービスがリリースされたり、ルールが変わったりしたにも関わらず、マニュアルが古い内容のままになっていては、間違った顧客対応をしてしまう可能性があります。

マニュアルの更新は怠らず、常に最新かつ最適な内容にしておくことが、マニュアルをうまく活用するためのポイントです。

まとめ

コールセンターのマニュアルは、電話対応をしながら確認できるような使いやすさが大切です。また、常に最新の内容にしておくため、更新のしやすさも重視する必要があります。

使いやすく更新しやすいマニュアルを作成するには、マニュアル作成ツールの利用がおすすめです。マニュアル作成ツールを使えば、活用しやすいマニュアルが手軽に作成できます。コールセンターに限らず、マニュアルの整備を目指すなら、まずはマニュアル作成ツールの導入を検討すると良いでしょう。

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